yaito3014の日記

どうでもいいことを書きます

日記 2021-01-24

詩の供養をする。



自分がいる
川の向かいに自分がいる

追いかけたいと言った
大人が川に入れてくれた
温かい浅瀬を歩いた

大人は見守ってくれた
私は深くなる川底を歩く
冷たく、流速は速い

周りを見渡せば皆歩いている
私は少し歩くのが早かった
大人も応援してくれた

石に躓くこともあった
ぬかるみもあって歩きづらい
川の中腹に来て、自分を見る
あと半分
歩みを進める
大人は見守ってくれた

足が動かない
ぬかるみに足を取られた
通り過ぎる魚を眺めながら
足を動かす
大人は見守ってくれた

進まない
半分まで来てしまったのだ
戻れもしない
足も動かさなくなってしまった
魚と戯れて機会を待とう
大人は見守ってくれた

泳いでくる魚は綺麗だ
手を伸ばせば遊んでくれる
魚との遊びは楽しい
大人は見守ってくれた
足を動かさないと

隣の人が振り向いて私に言った
足を動かしたらどうだと
魚は綺麗だ
大人は見守ってくれた
足を動かさないと

私を振り返って見る人は少なかった
魚との戯れは楽しい
足を動かせ

ふと足元を見た
足は土に埋まり苔も生えている
魚がいる
足を動かせ

向かいの自分を見据えて
私の足は、動かなかった